修理 修繕

マンション 修理 修繕について


 マンション住まいの方、及び管理組合の役員さんに役立つ情報です。

修理 修繕 違い、および 改修 補修 用語の説明!


 マンションで、修理と修繕の違い は、ありません。
 広辞苑 第5版は、次のように定義しています。
   しゅう-り 【修理】つくろいなおすこと。修繕。「塀をーする」「−に出す」

  一方、マンションの維持・保全に関連して国土交通省では、次のように修繕に係る用語を使用しています。
  
  (1)改修 : 現状レベルを現時点で望まれるレベルまで回復させる(修繕+改良)
  (2)修繕 : 現状レベルを新築当初のレベルまで回復させる
  (3)補修 : 現状レベルを実用上支障のないレベルまで回復させる

  したがって、2つの言葉の意味は、同じになります。

1.国土交通省の説明


   国土交通省は、平成22年7月、「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル」を改訂しました。
   次の図は、そのマニュアルから「マンションの補修・修 繕・改修の概念図」を引用したものです。
   

   上の図から次のことが分かります。
     (1)縦軸で示す「性能」は、横軸で示す「経年」が長くなるにしたがい「劣化」し、低下します。
     (2)「修 繕」により「初期性能」レベルまで「性能」が回復させられます。
     (3)「改修」(修繕+改良)により、性能は、「初期性能」より向上し、グレードアップします。
     (4)大規模修繕は、12年目程度を目安に周期的に実施されます。
     (5)「補修」は、(4)の中間時期に実施され、性能が実用上問題が出ない状態まで回復させます。
      ※ 補修周期は、部位の耐用年数の違いにより、鉄部4年〜6年、シーリング8年〜16年などになります。

2.「劣化」の定義の種類


  「劣化」には、経年劣化と意図的な破壊・自然災害・火災などによる「劣化」があります。
  このサイトでは、主に前者の「経年劣化」を説明しています。
   また、国土交通省は、平成20年6月、「長期修繕計画作成ガイドライン」を発表しました。
  そのガイドラインによると、3種類の「劣化」を検討するように示されています。

  (1)物理的劣化
     新築・既存マンションの場合、経年変化による物理的に低下する性能・機能の劣化です。
     その性能・機能は、新築時の水準に維持、回復することが基本、と説明されています。

  (2)社会的劣化
     既存マンションの場合、経年変化に伴う生活様式や社会環境の変化等の社会的要因による劣化が対象です。
     例えば、IT化の遅れ、マンションの外観が周囲と調和がとれないほど古くなってきた等をいいます。

  (3)機能的劣化
     既存マンションの場合、冷暖房設備が技術的な進歩に遅れた場合などを言います。
     また、消防設備・耐震性能・バリヤフリー性能が新しく施行された法律に合わなくなり、違法となった場合です。
     この場合、遡及適用される消防法などに注意が必要であり、「劣化」を改修しなければなりません。

3.「劣化」を発見するため、「点検」が必要です。


  「劣化」は、定期的な「点検」により見つけることができます。
  (1)定期点検
   ※ 主に(財)マンション管理センター発行のテキスト「管理組合でできる日常点検と簡易診断」に基づきました。
  日常点検で使用する建築図は、「平面図」(マンションを上から見た図)と「立面図」(横から見た図)です。
 図面は、マンションの規約により、保存し、関係者に閲覧させる義務があるため、事務所に保管されています。
 事情により入手困難の場合、パンフレットや規約にとじられている「図面」を拡大コピーします。
 点検は、テキストに添付されている「チェック・シート」に忠実に従い、マンションの端から端へ順に行います。

 点検で問題が出た箇所を「図面」上に色分けなどの方法でマークし、記録します。
 点検箇所が多いため、忘れてしまうからです。

  なお、屋上の端から地面を見る動作は、非常に危険です。
 四つんばいとなり、転ぶことのないように予防策を講じて点検する必要があります。
 2人以上の組となって点検すると、安全であり、作業分担でき効率的です。

  また、雨の日の1日後などの点検が効果的です。
 屋上や排水溝の水はけの悪い箇所を見つけやすいからです。
 バルコニーや共用廊下の天井に水漏れあとを発見できます。
  なお、真夏に長時間外で点検する場合、熱中症に注意しましょう。

  用意する主な道具
   1) 筆記用具 (ボールペン、バインダーなど)
   2) カメラ
   3) 軍手
   4) 打検ハンマー(パールハンマーともいい、約2,000円で購入できます。)
   5) 皮スキ (鉄爪のことです。壁面をしごいたり押して硬さをチェックします。)
   6) 鋼鉄製巻尺
   7) クラックスケール (クラックの幅が0.3mm以上になると雨が浸透し、危険です。)
   8) シグナスゲージ (隙間ゲージです。 約500円で購入できます。)
   9) ペンライト
  10) 双眼鏡 (倍率20倍程度のものが便利です。)
 8種類のチェックシートの詳細は、大成出版社のテキストを参照願います。

  (2)法定点検

     次の内容は、国土交通省の「ガイドラインのコメント」から引用しました。

     1)特殊建築物等定期点検 (建築基準法 第12条1項)
       調査の時期:6か月〜3年の間で特定行政庁が定める期間
               ※ 特定行政庁とは、建築主事がいる市町村長または都道府県知事です。

     2)建築設備定期検査 (建築基準法 第12条3項)
       検査の時期:6か月〜1年の間で特定行政庁が定める期間

     3)昇降機定期検査 (建築基準法 第12条3項)
       検査の時期:6か月〜1年の間で特定行政庁が定める期間

     4)消防設備等検査 (消防法 第17条の3、3項)
       原則3年に1回(複合用途の場合1年に1回)消防長または消防所長に報告します。
       @機器点検:配線以外すべての消防設備を「6ヶ月に1回」
       A総合点検:配線、屋内消火設備、屋外消火設備、スプリンクラー設備、非常警報器具・設備などを
                   「1年に1回」点検します。

     5)専用水道定期水質検査 (水道法 第20条1項、第34条)
       主に100人超または20立方メートル超の水槽の水道に適用され、
       @水質検査:1日ごとに一回以上、消毒の残留効果、色度5度以上、濁度2度以上について
       A水質検査:おおむね1ヶ月に1回以上、一般細菌について検査を行います。
       B水質検査 : 臨時の水質検査

     6)簡易専用水道管理状況検査 (水道法 第3条7項、第34条2)
       主に10立方メートル超の水槽の水道に適用されます。
       @水質検査:1年以内ごとに一回
       A水槽の掃除:1年以内ごとに一回

     7)浄化槽の保守点検、清掃、定期検査 (浄化槽法 第7条、第10条、第11条)
       主に100人超または20立方メートル超の水道に適用され、
       @水質検査:1年に1回
       A保守点検:浄化槽の種類により1週間〜6ヶ月ごとに1回以上。
       B清掃 : 全ばっ気方式は、6ヶ月ごとに1回以上、その他は、1年に1回

     8)自家用電気工作物定期点検 (電気事業法 第39条、第42条)
       @月次点検:1年に1回
       A年次点検:1年に1回

4.鉄筋コンクリートの劣化症状


  他の記事で説明しましたように、11項目の症状を確認できます。

  1)剥落(はくらく)
     タイルが剥げ落ちます。1枚に注目し、その周辺に注意して点検し、目視と打診を行います(テストハンマー法)。
  2)錆び鉄筋露出
     コンクリートの表面に鉄筋が露出、原因は、新築時のかぶり厚さ不足、形状は、1)点状、2)線状、3)網目状
  3)白華現象 (エフロレッセンス)
     コンクリート中の水分や雨水と空気中の炭酸ガスが反応し、白色の粉状に表面に出てきたものです。
  4)ひび割れ (クラック)
     躯体コンクリートのひび割れ、又は仕上げ面の収縮が原因です。
    @コンクリートの「ブリージング」
      コンクリート打設後、コンクリートが沈下し、水が浮き出るこの水の移動により水平鉄筋の部材断面が変化します。
      その部分の上面に規則的に直線状のひび割れが発生します。
    Aアルカリ骨髄反応
      不規則な亀甲状(きっこうじょう)のひび割れが発生します。
    B建物の「不同沈下」によりひび割れが発生します。
  5)錆び汚れ
      赤錆がコンクリート割れ目から表面に出ます。原因は、コンクリートの中性化が含まれます。
  6)ポップアウト
      鉄筋の腐食が原因となり膨張し、コンクリートを破壊し、コンクリートの表面に円錐形のくぼみ状に破壊ができます。
  7)浮き
      モルタル層の接着が劣化し、部分的に分離したもので、分離剥離とも言います。
  8)ふくれ
      @タイル張り層、仕上げモルタル層が膨れ凸状になります。A躯体コンクリートの中で鉄筋のかぶりが浮き発生します。
  9)表面の脆弱化
      @凍結、摩擦などによりコンクリートが劣化、A表面に粉状に発生します。
  10)表面の漏水跡
      雨がやんだ後、数日間部分的に水濡れ、エフロレッセンスを伴うことがあり、専門家による目視検査・問診が必要です。
  11)異常体感
      @床のたわみ、A目視だけでは困難、専門家による問診などが必要です。

5.外壁タイルの劣化症状


  他の記事で説明しましたように、9項目ほどの症状を確認できます。

  1)剥落(はくらく)
     タイルが剥げ落ち場合、1枚に注目し、その周辺に注意して点検目視と打診します(テストハンマー法)。
  2)欠損
     タイルの部分的欠損、原因は、凍結、熱膨張、物の衝突による剥落です。
  3)白華現象(エフロレッセンス)
     コンクリート中の水分や雨水と空気中の炭酸ガスが反応し、白色の粉状が表面に現れます。
  4)ひび割れ(クラック)
     躯体コンクリートのひび割れ、又は仕上げ面の収縮が原因です。
     0.2mm以下のひび割れは「許容範囲」
     0.2〜1.0mmは可とう性エポキシ樹脂の低圧注入、1.0mm超はシーリング材を使用して対応します。
  5)錆び水の付着
     錆び水が手すり、鉄骨コンクリートに付着、又は、鉄筋の錆びの場合、建物の耐久性が低下します。
  6)浮き
     タイル・モルタル層の接着が劣化したものです。部分的に分離したもので、分離剥離とも言われます。
  7)ふくれ
     タイル張り層、仕上げモルタル層が膨れ凸状になり、肉眼で確認できるようになったものです。
  8)タイル目地の汚れ
     大気の汚染物の付着、漏水の前兆です。
  9)タイル面の濡れ
     雨がやんだ後、数日間部分的に発生し、水濡れ防水の劣化現象です。





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posted by Yy at 14:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 修理 修繕 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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